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2008年10月 4日 (土)

不安さん

 カウンセリング系のキーワードの中に「直面化」という言葉があったのを記憶している。(同じ意味内容の概念を、別の言い回しで語っているようなことは、学問の世界では珍しくないとは思うが…)。それを説明するのに、私は「不安さん」などという比喩を使うことがある。例えば悩める生徒と話すときとか、PTAで説明するときの話だ。

 例えば心が傷ついた時、不安だとか葛藤だとかを無理に忘れようとすると、それらのエネルギーは心の奥に潜り込んでしまう。無理に押し込められたマイナスエネルギーは、その人物の意識できない心の奥で暴れ始め、原因不明の不安や身体症状となって表面ににじみ出てくる。
 だから、私などはなにか心が傷つくようなことがあったら、それに「不安さん」と名付けて擬人化する。そして頭の隅っこの方に体育座りでもさせておいて、意識的にそれを観察してやるのだ。「あっ今、『不安さん』が立ち上がった。」「今、『不安さん』が頭の右から左に歩いていった。」といった具合である。
 最初のうちは「不安さん」は常に頭の中で「こっちを見ろよー」と自己主張しているが、次第におとなしくなってだんだんいるのかいないのかわからなくなってくる。それでも意識的に見つめてやっているうちに、ふと気付くとどこかに旅立ってしまい、本当に頭の中からいなくなってしまう。ひょっとしたら頭の奥の方に隠れているのかも知れないが、その状態で暴れ出すことはほとんどない。
 だいたい「不安さん」が旅に出るまで2~3ヶ月といったところである。人の噂も七十五日というのは本当によくできたことわざだ。私の経験から言えば、最も長いやつで3年ぐらいだ。大人になるにしたがってその期間が短くなってきているとは思う。

 おまえはどうなのかといわれれば、もちろん「直面化」は多用している。つまり悩みから逃げない。子供の頃から人並み以上に傷つきやすい人間だっただけに、その手のテクニックには事欠かないのだ。

追記

「直面化」って、心のプログラムの中に食い込んだウィルス爆弾(特定の状況やキーワードで起爆するタイプ)を、日常的プログラムの中に取り込んでしまうことによって、起爆不可能にするってことなのかな。比喩的には「心で『消化する』」というのもあっているかもしれない。

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