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2010年1月25日 (月)

「羊をめぐる冒険」を好きなわけ

 「洞穴日記」の「羊をめぐる冒険」の記事には、比較的来客が多い。それでちょっと追加の記事を書いてみる。

 私が「羊をめぐる冒険」を好きになったきっかけは、その設定に興味を持ったからだった。

 (ネタバレ注意)

 「戦後の日本を闇から支配したある右翼の大物の心の中に住んでいた羊が、ある時そこから抜け出して、今度は学園紛争の時代を生きたある青年の心の中に入り込む…。」

 「鏡」のこちらとむこうとがせめぎ合う。それらはそもそも本来一つであるものの、異なる「像」のようなものだ。価値は、所詮相対的なものでしかない。「真実」などというものが本当にあるとすれば、一人ひとりの心の中に違いない。だがそれを認めることは非常な苦痛を伴う。それはそれまでの自分を否定することに他ならないからだ。それでも現代人は、それをしないではいられない。そこにある「真実」から目をそむけることはできないからだ。

 「羊をめぐる冒険」はそういう作品のような気がする。


追記

 この記事の内容が、以前書いた「『自由からの逃走』と『羊をめぐる冒険』は根っこのところが一緒だ」と考えている部分なわけです、はい。

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