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2010年3月18日 (木)

「自己意識」(3)-「言葉」による「時間意識」の再構成-

 前回の「自己意識」(2)で、複数のニューロンの発火による「ハウリング」が、思考するにしたがって脳内に増えていくさまを説明した。

 おそらく記憶等の、内部からニューロンの発火を刺激する情報は、「言語」情報として単純化されている。3年以上前の記事、「『現象学』について(戯言その3)」に、脳みそが現実認識の際に「手抜き」をしている様子について書いているので、ご覧になっていただきたい。
 実体としての「現実」がもっている光の情報や音の情報をそのまま脳内にコピーしていたら、たとえそれが可能だとしても、処理能力が当然遅くなってしまう。単純化され、記号化されているからこそ、複数の「ハウリング」を引き起こすことができ、すなわち複雑な「思考」が可能になる。
 
 それらの言語としての情報は、ニューロン相互の「ハウリング」として脳内に呼び起こされる際に、おそらく「時間意識」も付与されている。それはこれまで述べてきたように「ハウリング」が「時間意識」そのものだからである。
 例えば、「テニスラケット」という言葉で、実際に「テニスラケット」を思い浮かべて欲しい。それは漫画チックなラケットでも長年愛用したラケットでもなんでもかまわない。その「ラケット」を、想像の中でぐるりと一回転させてみて欲しい。回すことができるということはそれは一定の時間を要素として内包しているということだ。回さなくても、心の中でその「ラケット」のグリップに意識を集中させたり、ガットに意識を集中させたり、意識のポイントを変化させることができるはずだ。変化があるということはそこに時間の経過がある。つまり、何かについて想起する時、想起した対象の多くに「時間意識」が呼び起こされる。(当然例外はあるだろうが)。
 複数のニューロンの発火による「ハウリング」で、「言葉」に「時間意識」が呼び戻される様子は、たとえるならインスタントラーメンにお湯をかけてもどすようなものだろう。(※ただし、この一段落分の説明は、正直なところ「戯言」としてもはったりが過ぎるとは思う。弱気だが…。)
 「言葉」が連想される時、「時間意識」が伴うからこそ、実体としての「現実」、特に「音」が創り出す一定のリズムの中で、その時間の流れにのって、様々な脈絡ある「思考」が可能になる。

 というわけで「自己意識」について、現在考えていることを長々と語ってしまった。だんだん私の原点といえる「現象学」と「記号論」に近づきつつあるのは、必然的な成り行きかも知れない。そうすると「記号論」の「差異の体系」としての特徴とか、現象学の「相互主観性」とかもスタンバイということになるのだが、まあその辺は書くにしてもたぶん数年後のことだろう。

 最後にいつものように断りたい。この日記は、根拠も、引用もない、純粋な「思考の遊び」である。「この人は…」等といった分析はできれば勘弁していただきたい。

※ 「音」については、それが利用できない状況では、それ以外の知覚が肩代わりをする、というようなことが『唯脳論』にも書いてありました。一応補足しておきます。

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