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2011年5月22日 (日)

音楽と言葉(その⑤)-現実という音楽-

 言葉より音楽の方が先だったというのもわかる気がする。

 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」という映画がある。すさまじく暗い映画だからお勧めでも何でもないが、印象的なシーンがいくつかある。その一つが、工場で勤めている主人公が周囲の様々な音がきっかけとなって、空想の世界に入り込むシーンだ。現実の音がそのままリズムとなり旋律となって、主人公の心の中で音楽となる。現実から空想に入り込む時のつなぎが見事で、そのシーンだけ観るのもいいのではないかとさえ思う。

 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の主人公は、つらい現実に耐えるため、一種の逃避として現実のすべてを音楽として受け止めようとしていた。(それがついに力を失うラストシーンは、それはそれですさまじい迫力なのだが…)。そんな目的が無くても現実は音楽のようなものだ。 風の音、水の音、自分の鼓動、自分の呼吸。世界は音で溢れている。それらを感じ取ろうとする過程で音楽が生まれてきたという理屈には違和感がない。

 原初的な現実認識の実体は音楽であり、それに「切れ目」を作り、脳内でニューロンの発火サイクルの幅で再生する過程で「言葉」が生まれてきたのではないか。


追記

 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」はこの前、「観るとやりきれなくなる映画ランキング」の2位にランクされてました。(記憶ですが)。まあ観ない方が身のためです^^;

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