別冊日経サイエンス「時間とは何か?」
ずいぶん前からこれの感想を書こう書こうとツイッターでつぶやきながら書いてなかったが、ようやく書く。
いくつか引用してみる。
「これまでのところ、脳に時間を扱う特定の領域は見つかっていない。視覚野に相当するような『時間野』は見つかっていないのだが、将来は時間の経過という意識を担う脳内プロセスが特定されるかもしれない。時間の経過という心象を抑制する医薬品も考えられる。」(P17、日経サイエンス2002年12月号の記事)
「空間は時とともに変化しうるが、空間の形が全て等価だとするなら、実のところ空間は決して変化しないことになる。」(P20、2002年12月号の記事)
「理論物理学者の多くが、時間というものはそもそも存在しない、と考えるようになったのだ。」(P24、2010年9月号の記事)
「この世界が本質的には時間のない世界だとしても、時間というものが一見、存在するように見えるのも確かだ。なぜこの世界が時間で動いているように見えるのか。これを説明するのは、時間のない量子重力理論の支持者にとって、火急の問題となっている。」(P30、2010年9月号の記事)
なんにせよ、様々な分野で「時間」に対する関心が高まってきており、なおかつ人の認識という点ではまだだれもそれを解いていないというのであれば、この「時間意識戯言」はひょっとしたらそれなりに価値を持つかも知れないと妄想を抱いてしまうのは、仕方のないことだと思う。
追記
「時間認識」「時間意識」で検索すると一億件中の10位前後で「洞穴日記」が出てきます。最近は「time consciousness」や「internal time consciousness」で、北米Googleでも「A mystery of the time consciousness」がじわじわ上位に入り始めました。北米Yahoo!でもいくつかの記事がかかり始めました。まあ、盆栽を育てるようなものですな。そのくらいの楽しみがなくちゃね。人生には。
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