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2015年8月15日 (土)

クォーク閉じ込めの原理 -「対称性の自発的破れ」の三次元構造-

 拙著『時間認識という錯覚』の、インターネット限定の架空の第六章に、「対称性の自発的な破れ」を私なりに解釈したものとして、次のような解説アニメーションをアップしている。

「球状の波」による「対称性の自発的破れ」

 これは量子(素粒子)の実態である「球状の波」が、限界近くまで収縮した状態を保って小刻みに振動している様子を表したものだ。これによって、相転移を起こした「球状の波」の群が、物質として恒常的な安定を手に入れていると説明してきた。

 ところが、このアニメーションを見ていただければ分かるように、限界まで収縮した「球状の波」が反転して伸張段階に移行する点については理屈として無理がないが、拡散(伸張)しかけた「球状の波」が途中で反転してまた収縮段階に逆戻りするという点については、どうしても筋の通った説明をすることができないでいた。
 拡散(伸張)しかけた「球状の波」は、自らが粒子化するため周囲の空間から奪っていた「リソース」を解放し、周囲に分け与えることになる。その理屈であれば、そのまま拡散(伸張)段階を継続して、粒子群から飛び出してしまうと考える方が自然なはずだ。
 それでこれまで、「互いの間にはまりこんで」とか「対称性の自発的破れによって」とか、言葉でごまかすなり既成概念を借りるなりしてきたというのが本音であった。

 ふと思いついたのは、あの「球状の波」の動きをすべて収縮段階にあるとする考え方だ。

 戯言「第六章」で私は、慣性質量の発生要因として、物体に加わった力の分だけ物体を構成する「球状の波」がそれぞれ遠くから「リソース」を引き込まざるを得なくなるからと説明した。それはつまり空間の「リソース」にある程度の弾性があることを意味する。
 空間に弾性があるのなら、極限近くまで収縮し、極限近くまで密集した状態にある「球状の波」の群が、その全てが収縮段階にありながら、互いに「リソース」を奪い合った結果として、本来あるべき形状がマイナスまで引き戻されるという理屈も成り立つはずだ。つまり収縮段階でありながら、見かけは伸張段階にあるような状態になるということだ。
 
 一つひとつの「球状の波」は、本来は極限まで収縮した後に伸張段階に入る。ところが収縮しきってしまわないうちに周囲から収縮するために必要な「リソース」を削り取られ、収縮しようとするベクトル方向を保ったまま直前の状態、わずかに伸張した状態まで引き戻される。そして周囲の空間の「リソース」にほんのわずかでも余裕ができた瞬間に、つまり自分の順番が回ってきた瞬間から、また収縮を再開する。それが入れ替わり立ち替わり延々半永久的に続く。

 それを説明したのが以下の図である。
(※ 矢印の長さは「球状の波」の収縮限界を基準とした時の収縮程度を表し、矢印の太さは「球状の波」が収縮しようとする勢い(力)を表す。)

Tojikome_2

(アニメーション)


補説

 「球状の波」のままだと、拡散方向に無限遠を含むという構造上、「数式」が成立しにくい。この図だと、条件として、対象となる粒子(球状の波)群が占有する空間の「リソース」総量、それぞれの粒子(球状の波)が収縮する際に必要とする「リソース」の量を決めることができれば、半永久的に「振動」し続ける構造を「数式化」することも可能なように思う。

 また、空間の「リソース」にある程度の弾性があるという考え方は、「球状の波」が極限まで拡散(伸張)した状態にも当てはまる。したがって、第六章の客寄せパンダである「反重力物質」についても同様の説明が可能なはずだ。(ただし「拡散」という性質上、粒子相互を結びつける別の機構が無ければ、安定に欠けるとは思うが…)

補説2

こう表現してもいいかもしれない。「球状の波」としての素粒子は、複数が密集してフェルミオン化する際にその全てが「量子もつれ」状態になって伸縮を同期させる。しかし空間のリソースには量的に限界があるため、「球状の波」の群はリソースを奪い合いながら、その全てが極限まで収縮して伸張に転ずる一歩手前で、「振動」し続けると。空間に(つまり球状の波に)弾性があるならそういう解釈が可能なはずだ。

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